2024年11月16日、ナイロビの在ケニア日本大使館で開催された安全対策連絡協議会に参加してきました。
たまたまケニアに渡航するタイミングで参加できたのは本当に良かったです。
ここでは、大使館領事警備班の方から「テロ対策」と「日常生活の安全」について詳しい説明がありました。
日常生活の安全については毎日の事なので考えることは多いのですが、テロ対策については本当にいろいろとお話が伺えて良かったですよ。
改めてケニアにおけるリスクを再認識するとても良い機会となりました。
日頃からどのような点に注意すべきかを簡単にまとめてみました。
テロ対策:とにかく「逃げる」ことが最優先
近年のテロ事件では、不特定多数の人々を無差別に攻撃するケースが増えており、「人を殺害すること」自体が目的になっています。
いきなりこれを言われて恐怖でした。
以前だったら犯人がある強い信念に基づいてテロを行うことが多かったと思いますが、最近ではまったく変わってしまったんですね。
とにかく「人を殺せばいい」というのが、本当に恐ろしいことだと感じました。
そのため、万が一テロの現場に居合わせた場合、最優先すべきは「命を守るために逃げる」ことなんだそう。
逃げられるのに隠れるのは絶対ダメだそうです。
テロ対策で気を付けるべきポイント
- 不特定多数が集まる場所には極力近づかない。
- ショッピングモール、大型イベント会場、公共交通機関などは特に注意が必要。
- 大使館からの安全情報を随時チェックして危険なエリアを把握しておく。
- テロに遭遇した場合の行動は?
- 荷物は持たずに最優先で逃げる。
- 逃げられない場合は、あくまでも「逃げるため」に一時的に隠れる。
- 隠れる場合は、ドアに鍵をかけ、机などでバリケードを作る。携帯電話はマナーモードにする(音が鳴って犯人に気づかれないようにするため)。
- 道中で事件を知らない人に遭遇したら、速やかに避難を促す。
- 安全な場所に逃げた後、警察に通報する。
テロシミュレーション
安全対策連絡協議会では話を聞くだけでなく、実際にこういう状況ではどう動くべきかもみんなで考える時間がありました。
たとえば「レストランでテロに遭遇した場合」という具体的なシミュレーションを行いましたよ。
シミュレーション例(レストランで食事中の場合)
- 外で爆発音や銃声が聞こえる
- 窓の外に複数の不審者(武装)が見える
- 不審者が店内に侵入してくる
この状況での対応策ではこのような対応があるとのこと。
- カウンターの奥に隠れる(視線を避ける。裏口から逃げる準備)
- 犯人に見つからないように裏口や非常口から逃げる
- 2階へ移動し、飛び降りる選択肢を考える(2階へ移動せずに逃げられるのが一番ですが、万一このような状況になった場合は対応としてはアリ)
もし逃げられずに隠れなければならない場合、特に重要なのは「隠れる場所の選び方」です。
例えば、トイレや厨房などは窓が小さく、逃げ道がないため避けるべきとのことでした。
犯人がここに入ってきてしまった場合、ほぼ殺されてしまいます。
日常生活における安全対策
テロ対策に続いて、もっと身近な安全対策である「日常生活の安全対策」に話が進みます。
ケニアでは、ナイロビ・モンバサ・キスムなどの都市部で犯罪が多発している状況です。
特に路上での強盗が頻発しており、身の安全を守るための対策が絶対に必要です。
実際、ぼくがケニアに滞在している期間にも強盗事件の連絡がかなりの頻度で送られてきました。
例えばこんな内容です。
強盗事件が発生。タクシーを待っていた女性が携帯電話を奪われそうになり、抵抗したところ銃で撃たれて負傷した。
強盗に遭遇した場合の基本ルール
絶対に抵抗しない。
強盗は銃やナイフを持っていることが多く、抵抗すると命を奪われるリスクが高い。
犯人の要求に従って金品を渡す。
日常生活での注意点
- 徒歩での外出をしない
- 路上では犯罪に遭うリスクが高いので、移動は車や安全なタクシー、Uberなどを利用する。
- アジア人はめちゃくちゃ目立ちます。
- 所持品は最小限に。
- 貴重品は持ち歩かず、バッグの中身も必要最低限にする。
- パスポートやビザは携行した方がいいと思います。警官にいちゃもんをつけられて賄賂を要求されないため。
- ズボンの後ろポケットには物を入れない。
- 後ろポケットに財布やスマホを入れていると格好のターゲットにされます。
- マタツ(乗り合いバス)やボダボタ(バイクタクシー)には乗らない。
- アジア人は目立つため、犯罪に巻き込まれる可能性が高い。
- 路上でスマートフォンを使わない。
- 特にUberを利用する際は、安全な場所(ショッピングモールの敷地内など)で待機し、到着後に素早く乗車する。
- Uberを利用する時には、安全な場所で車のナンバーを覚えておくといいです。外に出た所を狙ってくる犯罪者もいます。
- 車に乗ったらドアロック&窓を開けない。
- ドアロックは必須。Uberに乗った時も乗車後すぐにロック。
- 窓も腕が入らない程度に閉める。
さらに詳しい安全対策情報
在ケニア日本大使館のウェブサイトには、具体的な犯罪対策や事例別の対応方法が掲載されています。
事前に確認しておくと、いざというときに落ち着いて行動できますよ。
まとめ:日頃からの備えが命を守る
今回の安全対策連絡協議会では、ケニアにおける「テロ」と「犯罪」の脅威を再確認できたのが良かったです
これがなければ、自分の身を守る方法について考える機会はなかったかも。
特に印象的だったのは、「最優先は常に逃げること」 ですね。
日常生活の中でも、少しでも不審な気配を感じたら「距離を取る」「逃げる」という意識を持つことが大切なんだと感じました。
大使館の安全情報は常に更新されているので、定期的にチェックして最新情報を把握するようしたいと思いました。
最後にゴルゴ13の安全対策マニュアルもいただきましたよ!マンガなので読みやすいです。
