中山道(木曽路)の宿場町「妻籠」のおすすめを紹介

こんにちは、旅行が大好きなmoriです。

旧中山道を歩く旅。
中津川から馬籠(まごめ)、妻籠(つまご)、南木曽(なぎそ)を歩き、さらに奈良井まで行く2泊3日の旅行です。

詳しくは「【2泊3日】街道歩き初心者でも歩けた中山道(木曽路)のおすすめコース(1日目) 」で紹介しています。

今回は2日目に立ち寄った妻籠宿を紹介しますね。

江戸時代から残る古い町並みが素晴らしい

妻籠の魅力はなんと言ってもその町並みです。

江戸時代の名残を強く残しているこの町は、明治以降に大きく衰退したんです。

それは新しく作られた道路や鉄道によるもの。
宿場としての機能が失われてしまい、衰退の一途を辿ることに。

しかし、昭和になってからはこの古い町並みの良さが見直さることになりました。

この景観の価値が見直され、保存運動が起こったんです。

馬籠宿から中山道を歩いて妻籠宿に到着。ここが妻籠宿の入口です。

妻籠宿の入口

馬籠宿から妻籠宿まで歩いた記録は「【2泊3日】街道歩き初心者でも歩けた中山道(木曽路)のおすすめコース(2日目その1・馬籠〜妻籠) 」をご覧ください。

いきなり現れたのがこれ。藁でできた馬でしょうか。面白いなぁ。

藁でできた馬

妻籠宿の町並み。昔ながらの町並みが残っていてとても良い感じ。

妻籠宿の町並み

ぼくが妻籠宿に行ったにはGW明けだったので閉まってる店が多かったですね。

とても古い趣のある町並みですが、おしゃれなお店もありましたよ。良い感じでしょ?

妻籠宿の商店

妻籠宿といえばこれ!妻籠宿の紹介でよく使われている場所です。

妻籠宿の代表的な風景

町を歩くだけでもとっても楽しいですよ。

妻籠宿の町並み

妻籠宿本陣

各宿場町には「本陣」と呼ばれる建物があります。

本陣は宿場町を訪れる大名など位の高い人たちが宿泊や休憩をする場所なんです。

一度取り壊されてしまったのですが、平成7年4月に復元されました。

文豪として有名な島崎藤村の母の生家としても有名な場所です。

妻籠にも本陣があって建物内を見学できます(有料)。
拝観料は以下の通りです。

  • 妻籠宿本陣:300円(大人)、150円(小/中学生)
  • 脇本陣奥谷・歴史資料館:600円(大人)、300円(小/中学生)
  • 全館共通券:700円(大人)、350円(小/中学生)

妻籠宿の各施設をしっかり見学するなら全巻共通券がお得ですよ。

妻籠宿の本陣正面。

妻籠宿の本陣

本陣の入口を入ったところ。

妻籠宿・本陣の中

館内にはいろいろな資料が展示されています。

東の間

小さな中庭もありますよ。

妻籠宿・本陣の中庭

台所でしょうか。囲炉裏など様々な炊事道具も並びます。

妻籠宿・本陣の囲炉裏

上段の間。位の高い人たちが宿泊した場所。

妻籠宿・本陣 上段の間

本陣は全体的に薄暗くて、人気もあまりないちょっと不気味さを感じる静かな場所でした。

古い日本の文化を知ることができる「脇本陣」

本陣に宿泊者が泊まりきれない場合などに利用されたのが脇本陣です。

江戸時代には厳しく規制されていた桧(ひのき)を使い建てられたもの。
明治10年に建てられました。

聞いた話によると江戸時代には桧など特定の木を1本切ると、腕を1本切り落とすとまで言われたそうです。
なんとも恐ろしい話ですね。

個人的には本陣より脇本陣の方が見応えがありましたね。

妻籠宿・脇本陣

厳しく決められた家族の役割

まず建物の中に入って目につくのが囲炉裏です。一家が集まる場所。

妻籠宿・脇本陣にある囲炉裏

今と違って「イエ」の中での役割が決まっていた時代ですので、もちろん席順もきちんと決められていました。

家族、お客さんの席はこのように決められていたんですよ。

囲炉裏の席順

家族の席順をまとめるとこうなります。

囲炉裏を囲む席順
  • 父:家の長として風上の畳張りの席
  • 長男の子:父の隣
  • お客さん:父の左側
  • 姑:父の右側
  • 嫁:父の右側の板張りの席
  • 長男以外の子:風下の板張りの席

当時は絶対的な存在としてあった父は風上の畳張りの席に座ります。さらに火に近づいて暖まれるように火のそばに木も置かれていました。
火に近づいて暖まれるように置かれた木

長男も家を継ぐものとして父の隣に座ることが許されたそうです。

一方、女性はかなり虐げられていたことがこの席順を見るとわかります。

家に嫁いできた嫁は、家のことをしっかりと覚えなければならないので板張りの席に座らなければならなかったそうです。

板張りの嫁の席

長男以外の子どもは風下で火の番をします。もちろん板張りの席。

彼らはのちのち家を出ていかなければならない運命。
忍耐強く育てなければならなかったのでそのような処遇をされました。

今ではとても信じられないことですが、これがほんの一昔前までの日本の常識だったんです。

明治天皇が滞在された部屋

脇本陣には明治天皇も滞在されました。

その部屋も公開されており、自由に入れますよ。

床の間に飾られた明治天皇の肖像。

明治天皇が滞在された部屋

部屋の梁に使われているのは柿の木。黒くなっているのは渋です。このように渋が出るのは珍しいんだそうです。

柿で作られた梁。黒い渋が出るのは珍しい

こちらはテーブルを裏側から撮影したものです。裏側になにやら文字が書かれていますね。

100年以上経つテーブル

ちなみにこのテーブルは釘を一本も使わずに組み立てられています。

その理由は釘を使うことは「天皇陛下の頭を打つ」ことになるからなんだそう。

組み立てて作られたこのテーブルは、100年以上経った今でも壊れずに残っています。

そしてこちらはなんとトイレ。明治天皇のために作られたものです。

明治天皇のために設置されたトイレ

それにしても畳の部屋にトイレとはなんともぜいたくですね。
結局使われなかったそうです。

実用的な防火設備

脇本陣は位の高い人たちが宿泊する施設。
もちろん火事に対する備えも用意されています。

こちらは本来の入口とは違う入口。勝手口とでもいうべき入口でしょうか。

勝手口の瓦に使われている鯱矛

注目してもらいたいのは瓦の部分。
鯱矛(しゃちほこ)が載っているのが分かると思います。

これは火から家を守るという意味があるんですよ。

もちろん実用的な備えもあります。

美しい鯉が泳ぐ池は鑑賞用としてだけでなく、防火水槽としての役割も兼ねているんです。

防火水槽としての役割も果たす池

大きな部屋とそこにある様々なものたち

脇本陣は実際に入ってみるとその広さに圧倒されるはず。

今はすべての仕切りをとって展示されているので、ほんとうに広いひとつの部屋のようなんです。

広い空間が広がる姿は圧巻。

広い空間が広がる脇本陣

藤村の書が壁に掛けられています。

藤村の書

障子の一部が透けていて、奥に広がる庭が見えます。薄暗い室内と庭の明るさのコントラストが最高です。

障子の向こうに見える庭の風景

さりげなく飾られている置物もいいですね。

部屋の隅に置かれた静物

今は仕切りをとってまるでひとつの部屋のようになっていますが、実際にはふすまで仕切って部屋を作っていました。

ここで注目してもらいたいのがこの小さなスペースです。

護衛が待機するスペース

部屋にしてはちょっと狭いと思いませんか?

実はこの狭いスペースには護衛が待機していたのだそう。

高官の宿泊が多い脇本陣としては、セキュリティの点からもしっかりとしたつくりになっていたんですね。

庭から望む絶景

脇本陣からはお庭とその背景にある山々が楽しめます。

ちょっと天気が悪かったので雲がかかっていてすっきりしませんが、緑が多くて大自然を感じますね。

妻籠宿・脇本陣の庭から望む景色

昔はこの場所からお城が見えたんだそうですよ。

今はなくなってしまいましたが、妻籠城が山の上にあったんです。

妻籠城があった場所

お庭は素朴な日本のお庭です。

素朴な感じのお庭

外敵から町を守る「枡形(ますがた)」

江戸時代に整備された宿場町は、単に人が宿泊する場所ではありませんでした。

宿場町は要塞としての機能も要求されたんです。

それがよく現れているのが「枡形」と呼ばれる特殊な地形。

宿場町は一直線ではなくて町の入口付近で直角に曲げられています。

妻籠宿を敵から守る枡形

このような形にすることで、敵に攻め込まれにくくしているんですよ。

直角に曲げると、その部分で視界が遮られるので攻めにくくなるんです。

妻籠宿に掲げられていた「枡形」の説明板。

妻籠宿・枡形の説明

日本で唯一の「黒いポスト」として復元された最初のポスト

妻籠宿のメインストリートにある郵便局の前には、目を引く黒いポストが立っています。

そこに書かれている文字は「書状集箱」

妻籠宿にある日本で唯一の黒いポスト

この独特の形は江戸時代の目安箱をかたどったものだから。

今でもはがきを投函できる現役のポストなんですよ。

妻籠郵便局も古風な感じがする素敵な郵便局ですよね。

妻籠郵便局

歩き疲れた身体に染み渡るあんこの甘さ「ほおば巻」

妻籠宿のメインストリートにお店を構えるお菓子屋さんの澤田屋。

ここで4月末〜6月末までの期間限定で楽しめる和菓子が「ほおば巻」です。

澤田屋のほおば巻

手摘みの木曽朴葉(ほおば)で、あんこ入りのお餅を包んだ素朴な味わいのお餅。

温かい日本茶と一緒にいただきましたが、歩き疲れた身体に染み渡るおいしさでした。

澤田屋・妻籠宿店(丁兼)

住所長野県木曽郡南木曽町妻籠宿寺下
TEL0264-57-4105
営業時間8:30~17:00
定休日年中無休
WEBサイト栗きんとん,妻籠,南木曽の御菓子司 澤田屋

「おもて」で美味しい蕎麦を食べる

長野といえばそば!
妻籠宿にもおそばのお店があったので入りましたよ。

連休明けということもあって閉まっている店が多かったのですが、「おもて」は開店していました。和の素朴な感じが素敵なお店です。

妻籠宿のそば屋「おもて」の外観

店内は畳になっているので靴を脱いで上がります。和室だけどテーブルで食べられるのでとても楽。

「おもて」の店内

お店のメニューはこちらです。

「おもて」のメニュー
  • ざるそば:850円
  • とろろそば:1,000円
  • たらの芽天ざるそば:1,200円
  • かけそば:850円
  • 山かけそば:1,000円
  • たらの芽天ぷらそば:1,200円
  • たらの芽天ぷら(一皿):600円
  • ビール:500円
  • 酒:500円
  • りんごジュース:300円

これ以外にも五平餅、ソフトクリーム、朴葉寿司もあるそうです。

今回はさっぱりとしたものが食べたかったので、たらの芽天ざるそばを注文。

食前に小さなグラスに入ったりんごジュースが出てきましたよ。

食前に出されたりんごジュース

素朴な味でおいしい!さすが長野ですね。

そしてこちらがメインディッシュの「たらの芽天ざるそば」。ボリューム満点でした。

タラの芽天ぷらそば

そばはしっかりとそばの味がするおいしいそば。
つるんとした喉ごしがたまりません。

たらの芽はカリッと揚げられていて、ほんのりとした苦みがまたおいしいです!

おもて

住所長野県木曽郡南木曽町吾妻803-1
TEL0264-57-2682
営業時間9:00~16:30
定休日火曜日
WEBサイトおもて | お食事・お茶処 | 妻籠観光協会 -日本初の重要伝統的建造物郡保存地区-

妻籠宿への行き方

妻籠宿は長野県南木曽町にあります。

車で妻籠宿へ行く

中央自動車道の中津川インターから木曽福島方面へ約30分です。

妻籠宿には計4ヶ所の駐車場があり、400台ほど車が駐められます。

妻籠宿の駐車場
  • 町営第一(バス・マイクロ専用):24台
  • 町営第二(乗用車):179台
  • 町営第三(乗用車):123台
  • 中央(乗用車):75台

駐車料金は次の通りです。制限時間はなしで駐められます。

駐車料金
  • 大型バス:2,000円(1日)
  • マイクロバス:1,500円(1日)
  • 乗用車:500円(1日)
  • 単車:200円(1日)

電車で妻籠宿へ行く

最寄り駅はJRの南木曽(なぎそ)駅。
「特急しなの」が停車する駅ですよ。

南木曽駅からはバスやタクシーで約10分ほど。

詳しい時刻表はに載っている時刻表をご覧ください。

南木曽町新交通システム(地域バス)運行時刻表 馬籠線

1日に5本だけなのでバスの時間は要確認です。

バスで妻籠宿へ行く

東京からは隣の宿場町「馬籠」まで高速バス、そこからは路線バスを使って妻籠宿に行けます。

東京から
  1. JR東海バス・中央ライナー(東京駅、新宿 → 中央道馬篭)
  2. 「中央道馬篭」バス停 → 馬籠宿(徒歩約15分)
  3. 路線バス「馬籠」 → 「妻籠」(約25分)

ハイキングで妻籠宿へ行く

ちょっとしたハイキングを楽しみながら妻籠宿を目指すのも楽しいですよ。

ぼくは旧中山道の隣の宿場町「馬籠宿」から歩いて妻籠宿にやってきました。
そして、そのまま南木曽駅へ歩きましたよ。

妻籠宿から南木曽駅までは歩いても40分程度なので、体力に余裕があるならぜひとも歩いてみてください。

詳しくはこちらにまとめています。