給料300ドルではプノンペン一人暮らしが厳しい理由を具体的に示す
カンボジア人の友人と給料について話をしました。
よく日本人と話をしているとこんなことを言う人がいるんですよね。
そしてさらにタチの悪いことに、給料を80ドル払ったらカンボジア人を雇えると思っている人の多いこと。
絶対に無理だから!
ちなみに2017年現在ではカンボジアの最低賃金は153ドルに引き上げられています。もう昔のようにカンボジアは人件費の安い国ではないのです。
それどころかカンボジアの首都・プノンペンで一人暮らしをしようと思ったら153ドルはおろか、300ドルあったって足りないんです。
ちなみにぼくがプノンペンに住んでいた時の家は1ルームで家賃300ドルでした。別にプール付きの豪邸なわけじゃないですよ。少し小ぎれいなアパート。
ちなみにプール付きの豪邸は最低でも家賃は1,000ドル。物件によっては3,000ドルとかいうところも。東京じゃないですよ。
これがぼくが実際に住んでいた部屋です。本当に1人用。
カンボジア人のオフィスワーカーの給料は大体200〜300ドル程度とのこと。
それだけの給料をもらっていたとしてもプノンペンで一人暮らしをするのは結構大変なんです。
実際にカンボジア人の友達に聞いてみました。何にどれくらいお金がかかるのかっていうのを具体的な金額を示して考えてみますね。
家賃
これが一番大きい出費です。カンボジア人が一般的に住む家の家賃はだいたい150ドルくらいだそうです。
これくらいの金額だとそんなに悪い感じの部屋ではないんですが、日本人が住むとなるとちょっと神経質な人には厳しいかも。
もちろんシャワーとトイレは一緒のタイプです。このタイプはシャワーの後にトイレに行くと服が濡れてしまう恐れがあるのでちょっと不便。まあ文句は言えませんけどね。
あと、エアコンもついてないことがほとんど。エアコンが欲しければ自分で買ってつけるしかないですね。でもエアコンを買えるような人なら、もともとエアコンがついてる部屋を借りられるはず。
水道光熱費
50ドルくらい。カンボジアは電気がめちゃくちゃ高いです。理由はベトナムやタイから輸入しているから。
友人は1ヶ月エアコンをたくさん使ったら電気代が100ドルもかかってしまったらしいです。100ドルって…
逆に水道は安いです。ほどんど気にするレベルじゃありません。
食費
毎日質素に生活して100ドルくらいですね。1日3ドル(1食1ドル)として計算してもこれくらいかかるのです。はっきり言ってこんな額じゃ済まない。
1ドルのごはんを毎日食べるのってちょっと悲しくなってきます。
たまには美味しいものも食べたいよね?カフェにも行きたいよね?
カフェでコーヒー飲むと、それだけで3ドルくらい平気でかかります。
3ドル = 1日の食費
厳しいっすね…
交通費(ガソリンなど)
20ドル。
カンボジア人の足であるバイク。これがないとどこにも行けません。
バイク自体も結構高くてまともなバイクを買おうと思うと軽く1,000ドルくらいは飛んでいきますね。
ぼくは激安350ドルのバイクに乗ってましたが、修理代が結構かかりました。
バイクを持っていないならモトドップ(バイクタクシー)やトゥクトゥクを使うことになりますが、これはもっと出費が多くなります。
最近はプノンペン市内には路線バスが走るようになったので、バスの路線沿いに行くならバスを利用するのが一番安いです。
Phnom Penh municipality takes over public bus operation http://t.co/U4GktyDh4I pic.twitter.com/6RdA6d7yKY
— ThaiPBS English News (@ThaipbsEngNews) 2014年4月9日
電話
カンボジアは日本のようにバカみたいに電話代が高くありません。そんなに頻繁に電話しないなら5ドルくらいですね。
スマホを持ってたらほとんどスマホで事足りるので安心です。
カンボジアはWi-Fi天国なのでいたるところにWi-Fiが飛びまくってます。
やっぱり全然足りない生活費
ここまで紹介してきた、「家賃」「水道光熱費」「食費」「交通費」「電話」だけでも325ドルです。
全然足りません!
ルームシェアして家賃を節約
じゃあみんなどうやって生活してる?
実は多くのカンボジア人はルームシェアしているんです。これが一番負担の大きい家賃を下げる効果的な方法なんです。
あまり日本人には馴染みのないルームシェアですが、カンボジアではすごく一般的なんですよ。
すごい部屋なんかは1部屋に4、5人も一緒に暮らしてたりするわけ。プライバシーなんて完全にないですね。
もちろんプライバシーを確保したルームシェアっていうのもあって、キッチンやリビングなどの共有部分とそれぞれ個室を持つっていう感じです。
実際にいろんな家があるわけで、ぼくが実際に探した家の中には1棟貸しの物件があったんですよ。それが何と部屋数が9。そして家賃が驚愕の200ドルでした。
こんな物件だったら9人で住んでも全然平気ですよね。1人当たりの家賃の負担も25ドル程度になっちゃいます。
まとめ
こんな感じでプノンペンでは一人暮らしをするのにものすごくお金がかかります。
本当に一人暮らしをしたいなら最低でも500ドル程度の収入はないと厳しいですね。
でもルームシェアに抵抗がないのならプノンペンも十分生活できる街です。
この写真はプノンペンにある小さなアパートが集まった路地裏。収入が少なめの人はこういう路地裏の家をシェアして暮らしています。