互換性がない2つのクメール語
クメール語の入力する時に問題になっていることがあるんですよ。それは互換性のない2つのクメール語がカンボジア内で使われていること。1つめはKhmer OSと呼ばれるもので学校教育の場で教えているクメール語入力方法。もう1つはLimonと言われるもので主に企業なんかで利用される機会が多いものです。
ここでどんな問題が起きるのかっていうと、例えばKhmer OSを使用して作成されたドキュメントをLimonを使用している人が開くと文字化けしてしまって見られない、編集できないっていうことになってしまうんです。お互いがKhmer OSとLimonを使える環境を持っていたら問題ないんですけどそういう人ってあんまりいないんですよね。好みの問題や利用せざるをえない理由なんかもあるようです。
ぼくはKhmer OS派なのでLimonで作られたドキュメントをもらうと相当嫌な感じになっちゃいます。カンボジアの政府はKhmer OSを推奨しているんですがこの問題はなかなか解決しないでしょうね。
Khmer OSとは?
クメール語を文字の構成順に入力していく入力方法。最近のコンピューターでクメール語を入力する場合にはこの方式での入力になっています。
例えば”行く”っていうクメール語を書くとします。これは子音のទの後に母音のៅがつく構造なんです。だから入力もこんな感じ。
Limonとは?
Limonはクメール語の文字の部品を組み立てていくように入力する方法です。同じ”行く”という文字ですが、左から部品を組み立てて行くのでこのような入力順序になります。
Limonの特徴としてはカンボジア人が実際に文字を書く順と同じように入力できることなんですね。だから抵抗なく使える人が多いようですよ。それと昔から使われているものなのでフォントも豊富にあります。そういう理由からなかなかKhmer OSへの移行が進まないのかな。