新薬の開発に携わる人たちへ感謝したい

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成功するかわからないことに人生を費やす覚悟に敬意を表したい

ぼくはずっと前から言いたいことがありました。今回はそのことについて書こうと思います。

ぼくが言いたいことは、新薬の開発に携わっている方々への敬意と感謝の気持ちです。

突然ですが、あなたは普段何気なく飲んでいる薬についてどれだけの事を知っていますか?

風邪をひいた時に飲む風邪薬、お腹を壊した時に飲む下痢止め。世の中には数え切れないほどの薬がありますが、そのどれもが非常に長い時間、膨大な研究費をかけて作られていることか。

日本製薬工業協会のサイトを調べてみると1つの薬を生み出すためにかけられる費用や時間が詳しく書かれていました。

人間の身体の仕組みや病気・症状について新しい知識がえられると、病気の予防や治療についてのヒントがいくつも生まれます。そこで新薬候補物質の探索や合成が試みられます。しかし、それら候補化合物が新薬になる率は10,837分の1、化学実験から生物を使った試験を経てヒトでの安全性と有効性を確かめて新薬として世に送るまでの歳月は9~17年という長い歳月を必要とします。その間、1品目あたりのくすりの開発費用は200~300億円にも達します。「創薬」は膨大な時間と多くの人の英知と費用を要する、リスクの大きな仕事です。

新薬はどうやって生まれるか|製薬協が考えるくすり|日本製薬工業協会より引用

このサイトによると新薬1つを開発するのには200〜300億円という費用がかかっています。そして人体に悪影響がないかなどの試験に9~17年という途方もない期間を要するんです。

それだけじゃなくて、新薬の候補を見つけても実際に薬としてぼくらの手元に届くのは1/10,837とのことです。

今ぼくらが目にする薬は、こういった多くの人が時間とお金をつぎ込んで完成したものなんです。

新薬の開発に携わる人は、一生のうちに1つでも新薬を開発することができれば上出来だっていう話も聞いたことがあります。

初めてその話を聞いた時には、大げさだろうって思ったんですが、こういった新薬の開発工程を知ることで納得しました。

ぼくは心から、開発に成功するかどうかわからないものに一生を費やして研究を続けてくれる人たちに感謝したいのです。

こんなことは並大抵の精神力では無理。ぼくにはとてもじゃないけどできません。

本当にありがとうございます。

地道に新薬開発の研究を続ける人たちの上にぼく達は生かされていると意識すべき

最近はよく”簡単に何百万儲かる”とかいう広告を目にします。

実際には、こういう広告だけじゃなくて、多くの人の心の中には“楽してお金を稼ぎたい”っていう思いもきっとあるはず。ぼくだってできることなら楽してお金が手に入るならそれに越したことないって思ったりしますよ。

お金を稼いだものが人生の勝者だって考え方。

勝ち組、負け組というカテゴリーで人間を分ける。そういうことからも、稼ぐことが人生において最も重要なことだという考え方が多くの人の頭の中にはびこっている。だからさっき言ったような広告が溢れかえるんでしょう。

新薬の研究者は秒速で何百万を稼ぐような派手な人たちではない。派手に振る舞う自称成功者は、地道に研究を続ける人を負け組のように思っているかもしれない。”日の目を見ることのないものに人生を費やしている”と見下すかもしれない。

でもね、ぼくは思うんですよ。

いくらお金を稼ぎまくって豊かな生活を謳歌しても、病気には勝てない。

そんな時ぼくらは薬に頼ることになる。そんな薬を黙々と作り続けている人たちが世の中にはいるんだってことを知っておいた方がいい。

金をたくさん稼いで、勝ち組になり多くの人の上に立ったような気分になっている人だって、いざ病気になったら何もできなくなってしまう。

そんな時、彼らの開発した薬によって生き長らえることができる。ぼくらは彼らの目に見えない地道な努力の上に生かされているんだって。

だから一見派手に見える”成功者”だけを褒め称えたり、成功して多くのお金を手に入れるということだけをゴールに見据えるのではなく、新薬の研究者のような地道な人たちも褒め称え、敬意を表したいと思うのです。

最後にもう一度。

ぼくらの命を救ってくれる新薬を作ってくれてありがとう。

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