創業 天保六年!西川油店とは?
京都駅から少しだけ西の方(西本願寺方面)に行ったところにある油屋さんです。
創業は天保6年(1835年)と200年近くも歴史のある老舗。
歴史を感じる外観の西川油店
創業からしばらくは油の製造から卸、小売まで幅広くやっていたのですが、大正8年からは卸と小売に専念されています。
西川油店の店内を埋め尽くす油作りの道具たち
西川油店のすごいところは、店内に江戸時代から昭和初期にかけて実際に使われていた道具が展示されていること。
油が染みこんで真っ黒になった道具はどれも歴史を感じる貴重なものばかり。
店内はまるで博物館みたい!
ぼくは夕方の日が暮れる頃にお伺いしたので、おかみさんが丁寧に解説してくださいました。
とても素敵な方でしたよ!
店内に所狭しと展示されている油作りの道具たち
たくさんの道具が店内に並んでいます。道具の名前が掲示されているので分かりやすいですね。
実際に油作りに使われていたものということで、どれも油が染みこんで黒くなっています。
貴重なものばかりですね!
油の小売で使った道具
この穴に油の入った桶を入れていたんだそう。
これは油を絞る臼。真ん中の丸い穴に胡麻などを「むしろ」に包んで入れて、上から圧力をかけて油を絞っていました。
説明するとこんな感じ。
油を絞る臼のミニチュア。全体像はこんな感じになってます。
簡単に絞り方を説明するとこんな感じになります。
- 真ん中の臼に胡麻などの油を絞るものを入れる
- 縦の2本の立木のよこに太いサオを通す
- サオの上に「くさび」を打ち込み、ハンマーで叩くと圧力がかかってサオが少しずつ下に押される
- サオが下に下がることで臼の上に置いた石が下に押されて油を絞ることができる
図で説明するとこんな感じですね。
油を小売する時に使っていた道具。
これは樽などに印刷するための道具。印刷した場所にこの金具を当て、上から炭を塗ると下に文字やマークが印刷されるというもの。
これはアメリカ海軍が使っていたドラム缶。真ん中が膨れた樽型のドラム缶なんですよ。
西川油店は昔はガソリンスタンドもやっていたそうで、これには石油を入れていたんだそうです。
西川油店で販売されている油の数々
西川油店の店頭で購入できる油の紹介をしましょう。
なたね油。菜の花からとれる油で西川油店の看板商品なんだそう。
天ぷらなどにおすすめ。
これが純正胡麻油。色がすごく濃いですよね。真っ茶色!
香りを嗅がせてくれました。
本当に香りが濃厚でおいしそう!今まで食べた胡麻油の中でも圧倒的な香りです。
もちろん購入しましたよ!
1年以上は日持ちするとのことなんで、大きめのを買っておいてもいいかも。
こちらは「うす口(金口)純正胡麻油」と「太白(黄白)銃声胡麻油」
「うす口(金口)純正胡麻油」は焙煎した胡麻を使った胡麻油で、「太白(黄白)銃声胡麻油」は白胡麻の胡麻油なんだそう。
その他にも「こめ油」や「ごま辣油」などいろんな種類の油がありました。
贈答用の油セットや明かりに使う「灯明油」もありますよ。
そして「油かす」。これは植物の肥料にいいんだそう。
胡麻油の絞りかすからできているのでほんのりと胡麻の香りがします。
なんでもネットで買える時代。でも、ここの油は通販はしていないんです。
欲しかったらこの店で購入してください。
京都土産にぜひ「西川油店」の油をどうぞ!
西川油店へのアクセス
西川油店へは京都駅から徒歩約10分ほど。
距離にして約1kmほどの場所にあります。
住所 | 京都市下京区油小路七条下る油小路町294 |
---|---|
TEL | 075-343-0733 |
営業時間 | 19時頃まで営業 |