阪神大震災からの教訓。自分は死なないという都合の良すぎる考え

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自分だけは死なないという都合の良い考え

2016年1月17日。阪神大震災が起きてから21年が経ちました。阪神大震災が起きた時、ぼくはまだ高校生。その時のことはぼくは今も鮮明に覚えています。

とても寒い冬。いつも朝はギリギリの時間まで布団から出ないぼくにしてはめずらしくまだ日が昇る前に目が覚めたんです。それも突然。なんだか嫌な予感がしました。

あれ〜なんでこんな時間に目が覚めたんだろう。

そう思った瞬間今まで経験したことのないような激しい揺れに襲われたんです。家の中の物がガラガラと音を鳴らして大きく揺れました。めちゃくちゃ怖くて布団の中に潜りこんでこの恐ろしい時間が早く過ぎて欲しいってただ祈るだけ。本当に神様に祈りましたよ。揺れていた時間はそんなに長くはなかったと思うんですが、すごく長く感じましたね。滋賀で震度5でした。

その時代にはまだインターネットは一般的じゃなくて、大きな地震が起きたっていう程度の思いで学校に行ったんです。道に地割れができてるわけでもないし大したことないだろうって思いながら自転車を漕いで学校に。学校でも”地震があったね”くらいの話しかしてませんでした。でも学校は途中で終わってしまい帰宅することになったんですよ。

家に着いてからテレビから流れてきた映像を見て驚愕しましたね。高速道路が横倒しになって、神戸の街が燃えてました。

マジかよ…

言葉を失いましたね。

その日からしばらくは余震で1日何度も揺れに襲われました。そのたびにすごく不安になるんですよ。またすごい揺れがくるんじゃないかって。今でも地震がすごく怖いのはその時の記憶があるからなんでしょうね。

あれから21年。中越地震、東日本大震災も起きて多くの人がなくなりました。自然災害以外にも事件や事故に巻き込まれて亡くなる人だって毎日のように報道で知ります。

こういう報道を見る度に思うこと、それは、

みんなまさか自分が死ぬなんて思ってなかったんだろうな。

ってこと。たまたまその場所にいたって言うだけ。もしぼくも21年前に滋賀じゃなくて神戸にいたら今生きていないかも知れないんです。みんなこうして今日も生きていられるのも運が良いからなんですよね。

誰だって今日、災害や事件、事故に巻き込まれて死ぬかも知れませんよ。“自分だけは大丈夫”ってわけじゃない。そんな考えは都合が良すぎます。いや、自分の死を意識しながら生きるのは辛いから、あえて考えないようになっているのかもね。

死に直面した人たち

ぼくは幸い今までの人生の自分が死ぬかもしれないっていう経験をしたことがありません。でもぼくの周りには死ぬかも知れないという経験をした人がいます。

2時間早く家を出ていたら震災の神戸にいた

Mさんは阪神大震災当日に通院のために大阪から神戸に行く予定をしていたんだそう。ちょうど出かけようとしていた時に震災が起きたんです。そのことのことをよく話してくれました。

“あと2時間早く神戸に行ってたら今こうして生きてないかも知れない。”

神戸で知人をなくしたという友人

ぼくがバイトをしていた時、大阪でバイトをしていたっていうこともあって神戸からやって来てる人と知り合う機会がありました。あるとき震災の話題になったんですが、その時の彼の話もすごかった。本人の家族は無事だったんだそうですけど、友人や友人の家族でなくなったらしくて、自分が生きているっていうことを考えたって言ってましたね。

こういうことは自分が経験しないと絶対にわかりません。

交通事故でなくなった従兄弟

これは実際に亡くなってしまった従兄弟の話。ぼくと1歳違いの従兄弟がいたんです。昔はよく一緒に遊んだり、お風呂に入ったりしました。

亡くなったという連絡が入った時のことは今でも鮮明に覚えています。祖母の落胆しきった様子が忘れられません。孫に先立たれるなんて信じられなかったんでしょう。電話を切ったあともずっと彼のことを独り言のように呟いてました。その姿が本当に痛々しかった。

亡くなって6年くらい経ちますけど、今でもまだ亡くなってしまったって信じられない感じ。記憶はずっと昔のまま止まってます。彼もまさか30年という短い人生になるなんて思ってもいなかったんでしょうね。

自分に残された時間は誰もしらないから全力で生きろ

だれも自分に残された時間は分かりません。あと50年生きられるのか、あと1日で死んでしまうのかなんて誰にも分かりません。

さっき”自分だけは大丈夫”っていう考え方は都合が良いって書きました。自分だけは生きられるって思うのは都合が良い考え方です。でも死をずっと意識し続けるっていうのも違います。ぼくが意識したいのはこういうこと。

“いつ死ぬのか分からないのだから瞬間をもっと大事に生きる”

もしこのあと1時間で死んでも後悔しない位に今をもっと真剣に全力で生きようよってことなんです。そうすることでもっと密度の濃い有意義な人生を送れますよ。

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