寝ることへの恐怖を感じ続けた数日間
人生ではじめてだった。こんなに辛い夜を過ごしたのは。目を閉じて眠ってしまうことが本当に怖かった。
そんな経験をしたのはぼくが青年海外協力隊でカンボジアに派遣されて数日後のこと。カンボジアの現地料理はぼくの口には合っていて、毎日屋台に行っては現地の人が食べるものと同じものを食べてました。
こんなヌードルや
めちゃめちゃ甘いコーヒー
ちょっとハエが多いかな?
地面にはティッシュペーパーが散乱してるな
なんか犬が来たな
こんな日本とは違った文化の中で生活するのははじめてだったので、ぼくの気持ちはなんていうか色々と複雑な気持ちだったんです。
全然違う場所にいることへの不安、そこから来る高揚感。今までに味わったことのないような気持ちだったなぁ。
そんな何とも言えない気持ちに浸っているときにあいつがぼくを襲ったのです。
そいつは下痢
多くの人が海外に行くと食事や環境の変化からお腹を下すっていう話をよく聞きます。ぼくにも例外なく海外の洗礼を受けたわけです。
はじめは大したことないって思ってました。正露丸でも飲んどいたら収まるだろうってね。それが甘かったということにすぐに気がつきましたよ。
今まで経験したことのある下痢っていうのはせいぜい1日ほど。その期間だけ耐えれば快方に向かう。それがぼくの中で描いていたことでした。
1日、2日と時間は経っていくのに、ぼくのお腹は一向に快方に向かう兆しはない。ますます酷くなっていく感じです。だんだんと水のような便しかでなくなっていったんです。
そして事件が起きました。まだみんなが寝静まっている真夜中。ぼくのお尻に違和感を感じたんです。一瞬で目が覚めて何が起きたか自覚しました。ぼくの記憶しているなかでは2回目の便の失禁です。30を過ぎたいい大人が便の失禁なんて言えるわけないじゃないですか!
同室の人を起こさないようにトイレに駆け込み、汚れたお尻を洗い流します。下着もズボンも交換。次なる問題はシーツを交換しないといけないってこと。塗れたシーツの上で再び寝るなんてあり得ません。またズボンが濡れちゃいます。
真っ暗な部屋の中を手探りで自分のベッドまでもどりシーツをはぎ取ります。そしてキーって音のなる固い木のドアを静かに静かに開けて、洗濯機のある部屋までそっと1階へ降りて行きました。
もう情けないっていうか、辛かったですよ。
なんとか無事に洗濯機にシーツを放り込んでスイッチON。これで証拠隠滅完了!ほっとしましたね。
実はこのあとにも2、3回便の失禁を経験したんです。これは言わせてもらいますけどあんな酷い下痢になったら失禁するのは当然のことなんです。コントロールできません。漏らさないなんて無理やし。起きていても漏らしそうになるんだから、寝てる時に漏らすなっていう方が無理なんです。
あの時ほど紙おむつを欲したことはありません!
途上国へは紙パンツを持参すべき
外国に行く時、特に途上国に行くときには紙パンツを持っていくべきです。途上国は日本と違って衛生状態が悪いところも多いので、お腹を下すことも十分に考えられます。
そもそも汚い食事を食べたからお腹を壊すっていうわけでもないんですよ。あとから思ったんですが、あの時には汚いものを食べたことが下痢の原因ではなかったんだと思います。原因はきっと水。日本の水とカンボジアの水は水質が違うんです。水自体に慣れていなかったために下痢になったんじゃないかな。
というのもこの件以降、もっと不潔なものを食べましたけどまったくお腹を壊すことはなくなりました。きっとカンボジアの水にぼくの身体が順応したんでしょう。
ということで高級レストランで食事をすれば大丈夫だっていうあなた。そんなことはないんですよ。きれいなものを食べていてもお腹を壊す時には壊すんです。万が一の時のためにスーツケースには紙パンツを入れていくことをおすすめします。
大人用の紙パンツにはお試しパックというのがあるんですが、それは2枚入りとかなのでかさばりません。これだったら荷物のなかに一緒に入れられますよ。
ちなみにぼくがカンボジアに行く時に持って行くものをまとめてあります。カンボジアに行く人は参考にどうぞ〜