先生として威厳を見せると人間性が隠れてしまう
ある大学病院で診察をうけてきました。
大学病院っていうのは医学部に付属されている病院で、診察時に医学部で学んでいる学生が同席することがあります。
ちょうど今回はそんな日だったんです。診察室の中には先生(大学の教授)と学生2人がいました。
いつもの調子で診察が始まるんだろうなと思っていたんですが、今回の先生は別人のよう。
前回の診察の時には、笑顔で雑談も色々としてくるすごく感じの良い先生でした。でも今回はずっとしかめっ面。
その理由はすぐに分かりましたけどね。
学生が同席しているから
これは間違いないでしょう。学生が見ている前でくだらない冗談なんかを言えるわけない。そんなことしたら教授として学生に示しがつきませんもんね。
だから診察もきっと模範的な問診だったんでしょう。
きっと大学では、学生に向かってこういう風に問診をしなさいって教えているのかな。それほど教科書的な問診だったんですよ。
たしかに分かるんだけどね…
ぼくはこう思います。
こういう手続き的なものだけが医師に求められるものじゃない。もちろん誤診をしないためにしっかりと問診をするっていうことはめちゃくちゃ大事ですよ。だけど、患者が不安にならないために医師がかける言葉や態度っていうのも同じくらい大事なんですよ。
大学の教授というベテランの医師として、患者に対する態度っていうのも学生に示して欲しかったなと思うわけなんです。
大学病院での診察。今日は学生が見学してたということもあって先生はいつもと別人みたい。口調も固いし、専門用語もよく使う。
学生の前だから仕方ないのはわかるけど、患者への接し方を学生に教えることも大事なことだと思うんだよね。— もりれい(たまねぎ好きの自炊愛好家) (@mori_rei) 2016年11月16日
すごく気さくに話せる雰囲気を持っている先生なのに、それを封印してしまうのってすごくもったいないな。
それと気になったことをもう一つ。それは専門用語。
学生には分かるだろうけど、ぼくにはさっぱり。誰のための診察だ?って思っちゃいました。
先生の顔も微妙に緊張してるようだったので特に質問しなかったけど…
どんな仕事でも人間性って大事。だから自分をもっと素直に表現したい
こういうことって何も大学病院に限ったことでなくて、どんな仕事にだって当てはまります。
誰かに教えようとする時、特に自分が手本を見せないといけないっていう場合には人間性が置き去りにされてしまいがち。
いつもと違う自分を演じてしまうことって多いですよね。
後輩の前では良い格好したい
こんなことを思うのは無理はないんですけど、別の自分を演じると大きな問題が起きるんです。
どういうことかって言うと、別の自分を演じた自分を見た人があなたに対して疑問を持つことになる。
今回の件でもぼくは同じような感覚を持ちました。
これまでの先生と全く違う先生を見たことで、この先生は一体どういう先生なのか分からなくなったんです。
これって医師にとってはマイナスのことですよね。患者に「?「を持たれてしまったんだから。
だから、いろんな状況があるとは思うけど態度っていうのはコロコロ変えたらだめなんです。
人やシチュエーションにしって態度を変えるってことはしたくないですね。少なくともそうしないように努力しようと思ってます。