井筒八ッ橋本舗・あん入り生八ツ橋の起源「夕霧」は網笠模様の格調高い和菓子だった

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歌舞伎銘菓 夕霧八ツ橋
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こんにちは、100種類以上の生八ッ橋を食べてきた八ッ橋マニアのレイです。

京都銘菓の生八ッ橋は、京都のお土産の中でも不動の人気を誇っています。

生八ッ橋「夕子」

そんな生八ッ橋もはじめからこの形だったわけじゃなく、もととなるお菓子があったんです。

このページでは、文化二年創業の老舗・井筒八ッ橋本舗のあん入り生八ッ橋「夕子」の元となった和菓子「夕霧」を紹介します。

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あん入り生八ッ橋「夕子」の起源は歌舞伎銘菓「夕霧」だった

京都・祇園が発祥の井筒八ッ橋本舗。

この井筒八ッ橋本舗によってあん入り生八ッ橋が最初に誕生したのは昭和22年のことです。

祇園には400年にわたって歌舞伎を上映してきた歴史ある南座があります。

井筒八ッ橋本舗と南座には深い関係があり、そうした縁から歌舞伎にちなんだお菓子をと作られたのが「夕霧」なんです。

夕霧「桂皮」

歌舞伎で演じられる廓文章(くるわぶんしょう)では、夕霧とその恋人・伊左衛門(いざえもん)が描かれていて、「歌舞伎銘菓 夕霧」は伊左衛門の持つ網笠をかたどったお菓子なんですよ。

網笠は生八ッ橋で作られていて、その中には京都が発祥といわれている小倉あんがたっぷりと包み込まれています。

夕霧のパッケージにはしっかりと「なま八ッ橋」の文字が記されていますね。

夕霧のパッケージに書かれた「なま八ッ橋」の文字

ただ、この夕霧は手頃なお土産としては高価すぎたんです。

今販売されている夕霧は5個入で1,350円。

たしかに気軽に買おうかなとは思わない値段ですよね。

そこで、もっと手軽に買ってもらえるような生八ッ橋はないかと考えられたのが夕子です。

おなじみの三角に折りたたんだ生八ッ橋の中に、あんが包み込まれているアレです。

井筒八ッ橋本舗のあん入り生八ッ橋「夕子」

生八ッ橋「夕子」

「夕霧」は格調高い藤色の箱に収められた高級感あふれる和菓子

格調高い生八ッ橋「夕霧」はパッケージからして豪華です。

藤色のパッケージはとても上品ですよね。

夕霧のパッケージ

毎日手作りされた夕霧がお店に運ばれてくるんだそう。

生菓子なので日持ちがあまりしないのが難点ですが、それでも食べてみたくなる一品です。

家で気軽に食べるというよりかは、友人などを訪ねる時に手土産として持っていくのがいいんじゃないでしょうか。

網笠模様が美しい「夕霧」はニッキの香りがやさしく香る生八ッ橋だ

「夕霧」の箱を開けると、中からは5つの夕霧が現れました。

夕霧を開封した写真

ぼくが「夕霧」を購入したのが冬だったので、定番の「桂皮」の他にも「柚子」も入っていましたよ。

お菓子と一緒にこんなしおりも。

夕霧に入っているしおり

しおりを開くと中には「夕霧」について詳しい歴史などの紹介が書かれていました。

夕霧についての詳しい紹介

こうやってお菓子の歴史を知ると、何も知らずにただ食べるのと比べてずっとおいしく感じます。

お菓子は見た目や味だけじゃなくて、その歴史も一緒に味わうのがおすすめ。

これが冬の「夕霧」。紫が「桂皮」で黄色が「水尾の柚子」です。

冬の夕霧は「桂皮」と「水尾の柚子」

桂皮とはニッキのこと。

八ッ橋の定番の味ですね。

「夕霧」は網笠をかたどっていて、なんとも上品な姿が美しいです。

夕霧「桂皮」

分厚い生八ッ橋とたっぷりの小倉あんは食べ応え満点

夕霧「桂皮」

まずは「桂皮」から食べてみましょう。

袋を破るとふわっと香る桂皮の爽やかな香り。

まさにこれがあん入り生八ッ橋だと実感する瞬間です。

形こそ網笠だけど、その香りはよく知るあの生八ッ橋そのもの。

なにも知らずに「夕霧」を見るとカステラ菓子のように見えるかもしれませんが、実際に手を触れると生八ッ橋。

弾力があり、しっとりもっちりとした触感は完全に生八ッ橋です。

生八ッ橋にたっぷりと小倉あんが包み込まれているので、ぷっくらと真ん中が膨らんでます。

夕霧「桂皮」

表面にふりかけられたきな粉はとても香ばしくて、桂皮の香りと相まって食欲をそそりまくりますね。

半分に切ってみると、中にはたっぷりのつぶあん。

夕霧「桂皮」の断面

断面を見ると、生八ッ橋の分厚さがよく分かりますね。

一般的な生八ッ橋の倍近く厚みがあるんじゃないかな。

一口食べると、ふわっと桂皮の爽やかな香りが吹き抜けるような感じ。

つぶあんはたっぷりと入ってるんですが、まったく重たくないんですよ。

控えめな甘さなので、たっぷり食べても全然平気。

もっちり分厚い生八ッ橋とたっぷりのあんこで食べ応え満点です。

夕霧「水尾の柚子」

冬の「夕霧」には柚子があります。

使っているのは柚子栽培発祥の地と言われている「水尾の里」の柚子。

見た目は「桂皮」とまったく同じだけど、桂皮の香りのかわりに柚子のさわやかな香りがします。

夕霧「水尾の柚子」

一口食べると最初に感じるのはやはり厚みのある生八ッ橋のボリュームでしょう。

しっかりとした食べ応えのある生八ッ橋はおいしいですね。

そして、少し時間をおいてからやってくるのが柚子の清々しい香り。

実に心地よくて、小豆の甘さと柚子の爽やかさがもっちりとした生八ッ橋とよく合うこと!

小豆のつぶつぶ感も食感のアクセントになってとてもいいですね。

夕霧「水尾の柚子」の断面

「夕霧」の詳細情報

「夕霧」は京都にある八ッ橋の老舗・井筒八ッ橋本舗で購入できます。

小さいお店では置いてないこともあるので、購入する際には問い合わせをしておくと完璧です。

創業文化二年 井筒八ッ橋本舗 | 店舗情報

お店に並んでいる商品の数も、夕子と比べると少ないように感じました。

ひとつずつ手作りだとお店の方がおっしゃっていたので、そんなに大量には作れないんでしょう。

価格5個入り:1,350円
原材料【ニッキ】小豆あん、米粉、砂糖、餅粉、きな粉、米飴、桂皮末(ニッキ)、トレハロース、酵素
【柚子】小豆あん、米粉、砂糖、餅粉、きな粉、柚子果皮、米飴、トレハロース、酵素
賞味期限製造日より7日

※2019年1月12日現在

夕霧の食品表示

八ツ橋専門サイトを作ったよ!

八ツ橋だけを集めたサイト「やつはしの森」を新しく作りました。

生八ツ橋だけじゃなくて、焼菓子の八ツ橋や八ツ橋の仲間のお菓子なども一緒に紹介しています。

八ッ橋の森やつはしの森
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