鬱で自殺するのは自分に「殺される」他殺なんじゃないか?

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コラム
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先日、大切な人が自殺を図りました。

なんとか一命は取り留めたそうですが、酷い後遺症が残っているそうです。

もともと双極性障害(躁鬱病)を持っていたらしくて、鬱になったタイミングで自殺を図ったようです。

この一件があってからうつ病を持っている人が自ら命を絶つ「自殺」について、自分の中で少し考え方が変わりました。

今回は鬱をもつ人の自殺について自分の考えを書き残しておきたいと思います。

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鬱で自ら命を絶つのは「自殺」ではなく「他殺」なのでは?

自ら命を絶つのだから一見「自殺」のように見えます。
完全に自分の意思で自殺に及んだのなら自殺なんでしょう。

でも、鬱をもっている人は自殺する意思を100%自分で持っていたとは思えないのです。

先日自殺を図ったその人は先ほども書きましたが、双極性障害を持っていました。

元気がほとばしる「躁状態」と気分が沈んですべてが絶望に覆われる「鬱状態」。
この2つが周期的に現れるような感じでした。

躁状態の時にはとても元気で、未来への希望を語ってましたね。

でも鬱状態になるとすべてが絶望的に思われて、ずっと自分の将来を悲観していました。時には死にたいとも。

躁状態と鬱状態ではまったく別人。
でも、どちらも本人であることは間違いありません。

1人の人間の中に2人の人間がいる。そんな状態だったのかも知れません。

鬱状態の人間が現れた時に自殺を図った。
それは自分の完全な意思ではなかったはずなんです。

躁状態の立場から見ると、自分の意思とは関係なく自分が殺された。
これって単純に自殺と片付けられないはず。

むしろ自分に殺される「他殺」なんじゃないか?

自殺するのは弱いからじゃない

うつ病の人が自殺したというと、その人の精神が弱いからだとかそういうことを言う人がいます。

だから自殺するのは、その人の責任なんだと。

それって違いますよね。

鬱は突然やってきます。
鬱状態に陥ったら、これまでの自分(本来の自分)のは姿を消してすべてを鬱の自分が支配します。

鬱から回復した時、鬱の期間に何を自分がやったのか覚えていない人もいるくらい。
実際に先日自殺を図ったその人は、鬱の期間に自分がやったことをはっきりと覚えていませんでした。

鬱ってそういうものなんです。

精神的に弱いからとかじゃなくて、病気なんですよ。

だから自殺を図った人に対して、精神がどうのこうのって非難するようなことは絶対にしたくない。

やるべきことは、その人の病気が治る(または軽減できる)ようにサポートすること。

カウンセリングの効果は絶大。ぼくはカウンセリングに救われた

最後にぼく自身の経験を少しだけお話しさせてください。

ぼくは2014年に精神の病気にかかりました。
それが原因でカンボジアから日本に帰国することになったのですが……

帰国後すぐに心療内科に通いはじめ、服薬を始めました。

いろんな薬を飲みましたね。

  • リスペリドン
  • ピーゼットシー
  • レクサプロ

まあ、これらの薬で発作を抑えたりしたこともあったので、ずいぶんと助けられたと思います。

でも、服薬より効果を実感できたのがカウンセリングです。

心療内科に通院しながら、別の病院でカウンセリングを受け始めました。

毎週カウンセラーの方と日常の話をするだけ。
たったそれだけなんですが、あれだ憂鬱な気持ちで自分が無価値だと思い続けてきた自分の気持ちに変化が出てきたんです。

カウンセラーはぼくの話すことを一切否定しません。

こんな酷い状態だと話しても、否定することなく逆に褒めてくれました。
否定されないということで、自分に自信が取り戻せてきたのかも知れませんね。

そしてもう1つ。
自分の言葉で話すということで、自分の頭の中を再構築できたのかも。

おかげで心療内科での服薬は終了して、今は心療内科への通院も必要なくなりました。

もし鬱を持っているなら、心療内科など医療機関を受診するのはもちろんですがカウンセリングを受けるというのも検討してみてはどうでしょうか?

ぼくの経験ではかなり心が楽になりますよ。

まとめ

鬱をもっている人は、精神が弱いわけではありません。
病気なのです。

そして鬱になると本来の自分とは違う自分が姿を現し、自分の身体を乗っ取ってしまいます。

そして自殺を図ったり、自分の身体を傷つけるといった行為に出てしまうんです。

鬱を持っている人の自殺は、自分の意思に反して行われることもある。
そう考えます。

鬱は自分でそうだと気づくことは少ないかも知れません。
まわりが気づいてあげないと手遅れになることも。

鬱じゃないとか思ったらすぐに医療機関を受診する。
可能ならカウンセリングも受けてもいいかも知れません。

ちょっと脱線してしまったところもありましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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