どれも手間暇かけて作ったもの
ぼくは時々飲食店で働いています。だから料理一品一品がどれだけ手間をかけて作られているものかっていうのも少しは知っているつもりです。だからこそ思うことがあるんですよ。それは料理を残されるってことがとても辛いっていうこと。
お客様が帰られた後にお皿を片付ける時に料理が残っているのを見るとすごく心が痛みます。口に合わなかったのかなと思ったりもします。でもそれと同時に残った料理を捨てなければならないっていうことにもものすごく心が痛むんです。
どれも時間をかけて少しでも美味しいものを食べてもらいたいっていう思いで作ったものばかり。そういう思いが詰まった料理を捨てなければならないっていうのは本当に辛い。できれば全部食べて欲しかったなって。
お客様はお金を払って食べてもらっているので料理を残されることについては何も言えませんが、料理人はそういう思いで料理を作っているんだっていうことをちょっとでも知ってもらいたいと思うだけです。
ぼくの尊敬する料理人はぼくにこういう話をしてくれました。
“出された料理が不味くても出されたものは全部食べる。それが最低限の礼儀だ。”
自身が料理人だからこそ、それを作った人への敬意を持っているんだなって感じたんですよ。その言葉を聞いて以来ぼくの考えも変わりました。出されたものに嫌いなものが入っていたとしてもお店を出るときには全部食べきるようにしています。ぼくもそれが作ってくれた相手への礼儀だと思うから。
残さないためにはどうしたらいいの
自分が美味しいと思っているものを残してしまうっていうのは本当にもったいない。なんでこんなことになってしまうのかって言うと、多くの場合には注文する量が多すぎるんですよね。店に入ってきたときにはお腹ペコペコだから勢いよく注文してしまう。でも食べ始めると思ったよりお腹が膨れてきて食べきれなくなる。そういう経験ありませんか?
だからいくら空腹で死にそうだったとしてもはじめはちょっと少ない目に注文したら良いんです。足りなかったら追加で注文したらいいじゃないですか。たったそれだけのことで全部の料理を残すことなく食べられるんですよ。最近、ぼく自身はそういう考え方で注文をするようにしています。
持って帰ることも考える
それでももう限界だってなったらぼくはお店の人に持って帰って良いか聞きます。店によってはダメって言うところもあります(衛生上の問題で)が、OKしてくれる店もありますよ。
ただしこの場合は自己責任で持って帰ってください。持って帰ったものはできるだけ早く食べる。サラダなどの生ものは持って帰らないなど注意することをおすすめします。あくまでも持ち帰りは自己責任で。