東京・神楽坂にあるカンボジア料理レストラン「バイヨン」
日本にそれほど多くないカンボジア料理レストランのひとつです。
ぼくはここのカンボジア料理が大好きで、時々カンボジア時代の友だちと一緒に食べに行きます。
シェフも気さくな方で、いろいろとお話しをしてくれるんですよ。
なかでも印象に残っているのは、どうしてシェフになったのかっていう話。
ウェイターだからこそ料理を知らなければいけない
シェフに話を聞くと、もともとはカンボジアでウェイターをやっていたんだそう。
ウェイターからシェフに転身したんですね。
なんでシェフになったのか聞きました。
ウェイターこそ料理を知らないといけないから
レストランにやってきたお客さんが直接接するのはシェフじゃなくてウェイターです。
だからこそお客さんからいろんな質問を受けたんだそう。
料理についての知識がウェイターにも絶対に必要。そう考えたんですね。
個人経営の小さなお店だと、お客さんとシェフの距離は近いので質問もしやすい。
でも規模が大きくなってくるとシェフがお客さんの前に出てくるなんてほぼありません。
たしかにお客さんに直接接するウェイターこそ、しっかりと質問に答えられる知識が求められるんです。
料理人から目で盗んで試行錯誤
シェフもかなり苦労されたそうです。
カンボジアの料理人はなかなか料理を教えてくれなかったみたい。
教えてもらえないので、この料理をどうやって作るかわからなかったんです。
でも材料は何となく想像できます。
料理を見たらどんな肉や野菜を使っているか、厨房にはいろんな調味料が並んでいるのである程度は想像できますよね。
そうして毎日仕事が終わってから、材料を買い込んで家で作ってみるんだそうです。
そしてできた料理を友人に食べてもらい、いろんなアドバイスをもらう。
その繰り返しで料理の完成度を高めていったとのこと。
しっかりと自分のアタマで考えて、行動してフィードバックをもらう。
どんなことでもこのプロセスが本当に大事なんだなって痛感です。
ぼくはまったくできていないのでとてもアタマが痛い…
料理学校の先生からバイヨン開店へ
料理の腕が評判を呼んだのかどうか、詳しいことは聞くのを忘れてしまいました。
レイ
なぜ聞くのを忘れる?自分でも情けない。
とにかく料理に対する努力が実を結び、カンボジアの首都・プノンペンにある料理学校の先生もやられたんです。
これらの経験がもととなって、バイヨンレストランの開店に繋がったんですね。
今はカンボジア人の方とご結婚されてお二人でお店を切り盛りされてます。
人柄が見えるお店が好き
ぼくはバイヨンのシェフのように、その人の人生が垣間見られるお店で食事したくなります。
「この料理にはこんな思いが込められているんだ」
そんなことを感じたいです。
味はピカイチ。おいしいカンボジア料理が食べられる「バイヨン」は本当におすすめですよ。
ぜひおいしいカンボジア料理を食べてくださいね。