結婚式の準備も無事に終わり、いよいよ結婚式当日になりました。
地域にもよりますが、カンボジアの結婚式は1日以上かけて行われることがあるほど大がかりなものです。ぼくが実際に参加したことのある結婚式は2日間かけて行われました。
でも、今回はこぢんまりとレストランで行うことに。
朝4時から準備が始まる
今回行った結婚式は、カンボジア人の友人曰く「珍しい時間帯に行う式」だったんだそう。
プノンペンでの一般的な結婚式は昼から始まって夜がメイン。ところが今回の結婚式は早朝に始まって午後2時には終了です。
これはぼくの憶測ですが、費用を抑えるため早めの時間に終わるようにしたのかなと。
そんなわけで結婚式は早朝から行ったのですが、とにかく朝が早すぎましたね。
家を出発するのが午前4時。あたりは真っ暗。まだ完全に夜です。
式場に着くとパートナーをはじめ、親族の女性は個室に入ってドレスアップとメイクです。
着付け担当の人が3人もいらしてて、次々と着付けをしていきます。この着付けは結婚式の打ち合わせや前撮りでお世話になったお店の方。
日本の式はよく分からないですが、花嫁だけでなく親族も全員メイクや髪、ドレスアップするんですね。
男性は何もすることありません。ただ式場の中を歩いたり、真っ暗なプノンペンの街を眺めたり。
夜景がとてもきれいです。
パーティーをするレストラン
そうこうするうちに、フォトスタジオの方がやってきました。前撮りをしたフォトスタジオの人たちです。
明るいライトを次々と設置して、式場の写真を撮っていきます。
式場で記念撮影
式場内が慌ただしくなっていき、午前6時半になりました。ようやく男性の着替えです。
基本的に参列する男性は式場では着替えません。着替えるのは花婿とお付きの男性2名です。
女性と違って男性の着替えは個室なんてありません。式場の入口で普通に着替えましたよ。
衣装はカンボジアの伝統衣装で、基本的にはめちゃくちゃ派手です。
淡い金色の上着と、下はクベンという巻きスカートのようなものです。あとは金のベルトとネックレス。
着替えたら式場の真ん中で記念撮影です。新郎新婦だけでなく親族もそれぞれ写真撮影を行います。これが30分ほど続きました。
フォトスタジオの人がちゃんと衣装も合わせてくれます。
親族の記念撮影が続きます。
式場内ではカンボジア伝統音楽の生演奏もありました。
行列の儀式
式場にはカンボジアの伝統的な音楽を演奏する方々、司会進行役のようなおじさんが揃いました。
最初は少なかった参列者の方々も気がつけば数十人まで増えてましたよ。
外も完全に明るくなった午前7時、結婚の儀式が始まりました。
まずは行列行進です。これは花婿が行列を組んで花嫁の家へと向かう儀式です。
さすがにレストランなので遠く離れた家まで行進するわけにはいかないので、形だけの行列行進って感じ。
レストランの駐車場から式場の入口までの10〜20メートルほどを歩きました。
婿が行列の真ん中に立ち、その両サイドをお付きの男性が並び、後ろに親族が行列を作るようにならびます。参列者はそれぞれ果物などがのった金の皿を持って行進です。
ぼくは重たい長細い金の皿を持って歩きました。
準備が整ったら銅鑼のようなものが打ち鳴らして行進スタート。ゆっくりと花嫁の家(式場の入口)まで進みます。
入口には花嫁とその両親(親族)が待っていて、そこで持参したものを手渡ししたり写真撮影を行います。
花婿の両親から花嫁の両親に贈りものを手渡す儀式
今回はぼくの両親はカンボジアに来られなかったので代理の両親で儀式をしました。
レイ
これでいいのか?って思ったけどいいんでしょう。
みんなで記念撮影
式場の中に入って両親(式の時だけ)へ贈りものをしました。
朝食と家族の儀式
式場内に戻ると、参列者の方々は隣のレストランへ移動して朝食。ぼくは次の儀式のために着替えです。
花嫁は着替えひとつひとつがとても大変そうですが、男は楽なもんですよ。
持参した黒のスラックスをはいて、上着を着替えたらおしまい。2、3分で終了です。
次は何をしたらいいのかなって思ってぼーっとしてると、お姉さんが「ごはんを食べて」と。
着替えたばっかりの衣装でごはんを食べていいんか?と思いながらもレストランへ移動。
カンボジアの朝ごはんといえばクイティウなどの麺料理を食べることが多いですね。ぼくは一番好きな海鮮クイティウをオーダー。
衣装が汚れないように慎重に食べないといけなかったので大変でした。
食事が終わって式場へ戻ると、両家の両親による儀式が行われていました。
カンボジアの結婚式は結婚する2人だけなくて、両親も式の中心にいるんだなって強く感じましたね。
彼女のお母さんはご高齢、ぼくの両親は式に参加していないので代理の人たちで儀式が行われてました。
これでいいの?って思いましたが、いいんでしょう。
両親の儀式が終わると、2人から両親へ贈りものをして終了。
指輪の交換
結婚式では定番の指輪交換です。
式の前からぼくも彼女も指輪をしてましたが、儀式のために一旦指輪をはずして指輪の台にセット。
指輪は結婚式前に別々に用意したものなので、デザインは全然違います。一般的な結婚指輪はどうか分かりませんが。
やることは一般的な指輪交換と同じで、お互いの指に指輪をつけます。もちろん写真撮影は大事なのでいろんなポーズをいろいろ注文されて撮影。
髪切りの儀式
珍しいのは髪切りの儀式でしょう。力士の断髪式のように参列者が一人一人ハサミを髪に入れます。
もちろん本当に髪を切るわけじゃなくて、ハサミを入れる仕草をするだけです。
その間は両手を合わせてひたすら前を向いて座ってます。
それが終わると式場を時計回りに3周まわってこの儀式は終了です。
手首に紐を結ぶ儀式
結婚式のメインイベントがこれ。衣装も今までで一番派手なものに着替えます。とにかく金色で豪華な衣装なんです。
最初に花婿が一人で式場に入り、真ん中に座ります。そしてその後に花嫁がお母さん(今回はお姉さん)に連れられて入ってきました。
まず新郎新婦のまわりを参列者がぐるっと円を描くように囲み、3本のロウソクをそれぞれ3周まわして新郎新婦の前に置きます。
3周っていうのが意味があるようで、これ以外にもお供えもののまわりを回る時、手をついてお辞儀をする時も3回でした。
次に横長の金皿を2人で一緒に持ち、参列者の方々が新郎新婦の手首に黄色い紐を結んでいきます。
結んでもらった黄色い紐は3日間はそのままにしておくそうです。ぼくの場合は念のため1週間ほどつけたままにしてました。
結婚式の中でこの儀式が一番キツかったです。
両手に持つ金の皿は重たいし、全員が紐を結ぶまでお皿をずっと持っていないといけなかったので筋肉痛になりそうでした。さらに姿勢もかなり不自然な感じだったので腰がめちゃくちゃ痛かったです。
紐を結んでもらう時に一緒にご祝儀のお金を手に挟んでもらったんですが、現金そのままとかで結構ビックリしました。失礼ですがこの時は偽札かと思いました。
最後は式場の中を3周まわってすべての儀式はおしまいです。
来賓の方へのご挨拶
日本では、式に参列するならチャペルで行われる宣誓や指輪交換などの儀式はすべて参加しますよね。
でも、カンボジアは全く違って完全に自由です。
さすがに親族はずっと儀式に参加しますが、一般の参列者は儀式に参加してもしなくても構いません。
大半の人は式をちゃっと見て、パーティーをするレストランへ移動して食事をとります。
そして食事を食べたらそのまま帰る人もいて、せっかく来ていただいたのに一言も言葉が交わせない方もいました。
儀式が終わったのが12時過ぎくらいなので、それからご挨拶まわり。帰ってしまった人もいたけど少しだけでもお話ができて良かったです。
ぼくの場合は一人で参加された方が多かったので、まったく話す相手もいなくてさみしい思いをさせてしまったかなと思ってます。
結婚式をやるなら式とパーティーは完全に分けた方が良いなっていうのが終わってから感じたことです。
せっかく来てもらった方々にちゃんとご挨拶したいですからね。
お見送り
一通りご挨拶が終わったら出口でお客様のお見送りです。
ここで最後の記念撮影をする人も多かったですよ。
お腹も減ってたのでカンボジアの伝統的なお菓子をつまみながらお客さまのお見送りをしました。
お昼ごはんを食べる
お客様が大方帰られた後は親族で食事です。来賓の方と同じ食事をとります。
チャーハン、肉、魚、サラダといったカンボジア料理をいただきます。
片づけて終了
食事が終わると会場に持ってきた荷物を片づけます。
朝の6時半頃から式が始まり、14時頃には完全に終了。家に帰ったらあまりの疲労にベットに倒れ込みました。
本当に良い経験ができました。みなさまに感謝です!
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