こんにちは、旅行が大好きなレイです。
いろいろと国内、国外を旅行してきましたけど、小笠原はめちゃくちゃオススメしたい素晴らしい場所でした。
小笠旅行のざっくりとした内容は「小笠原5泊6日 アクティビティから実際にかかった費用を詳しく紹介するよ」で紹介しています。
このページでは父島のベテラン戦跡ガイド板長の戦跡ツアーについて話したいです。
とにかく父島に来たらぜひとも板長にガイドしてもらってください。
生き字引みたいな板長のガイドは独特ですごくおもしろいので。
板長って誰?
小笠原の戦跡ツアーはいくつかのお店が行っているようですが、板長はその中でも元祖とも言える戦跡ガイド。
初めて見るとちょっと怖いおじいちゃんだなって思ったんですが、ツアーに参加してみるとすごく気さくな方でした。
ここでお顔を出す許可を取ってませんので、どんな方か見たいなら「戦跡ガイド 板長 – 小笠原村観光協会」を見てください。
板長さんの話では、他の誰もガイドをやっていなかった昔から戦跡を案内してきたそうですよ。
ジャングルの中を歩いて戦跡を見つけたり、案内しやすいようにまわりを整備したりと長年努力されてきたんだそう。
戦争を経験していて、実際に父島での戦争の思い出なんかも話してくれました。
仰向けに寝転がって空を見上げていると、戦闘機が頭の上をビュンって通っていくこともよくあったんだそう。
その飛行機の数で足し算などの計算の練習をしたとも。
とにかく知識がすごくて、ジャングルの中にあるただの凹みに見える場所が住居跡だと教えてくれたりしました。
板長のツアーに参加すると、ええ!っていうことの連続。
おしゃべりもおもしろくてあっという間に時間が過ぎていきましたよ。
一番気になる「板長」って名前ですが、ちゃんと聞きましたよ。
もともと板前さんだったですって。
いろんな場所を定期的に回って料理を作る仕事だったけど、その土地の料理に慣れたころに次の場所に飛ばされることが多かったみたいです。
それが嫌で料理人を止めたっておっしゃってました。
波瀾万丈の人生みたいなので、ぜひ直接会っていろいろ話を聞いてみたらいいと思います。
板長の戦跡ツアーについて
戦跡ツアーは1日ツアーと半日ツアーがあります。
ぼくは半日ツアーに参加したんですが、それでも十分楽しめましたよ。
板長さんがおっしゃるには、1日ツアーだともっといろんなところが見られるそう。
基本的に戦跡はジャングルの中にあるので、足下が悪い場所や穴の中なんかを進んでいきます。
ちゃんと整備された遊歩道っていう感じじゃなくて、場所によっては足下がかなり悪い場所もあります。
人によっては結構キツく感じるかもしれないので、前もってそういう心がまえで参加した方がいいなって感じました。
もちろん雨とか降って足下が悪い場合には長靴も貸していただけたし、レインコートもありました。
気になる値段ですが、戦跡ツアー(半日)の料金は1人5,000円。お茶のペットボトル1本付いてましたよ。
1日ツアーの値段は聞かなかったですが、お弁当とお茶は付くそうです。
値段については変動するかも知れないので、申し込みの時にちゃんと確認しておきましょう。
あとは先客がいると参加できないこともあるので、早めに予約しておくと安心です。
予約は電話です。以下のリンク先に電話番号が載ってるのでかけましょう。
ぼくは電話が嫌いなので友だちかけてもらいました。
ちなみに支払いは現金のみ。ツアー終了時に支払います。
板長の戦跡ツアー(半日)を紹介
それではぼくが実際に参加した午後からの半日の戦跡ツアーを紹介しますね。
待ち合わせは、おがさわら丸が到着した港にあるクジラのモニュメント前。
約束の時間に到着すると、一人だけ明らかに雰囲気の違う人が。
第一印象は怖い。
めちゃくちゃ申し訳ないですが、内心こんな風に思ってしまいました。
レイ
この人じゃありませんように
ところがその思いとは反対に、この人こそが板長だったんです。
すごく怖いなって思っていたんですが、実際に話してみるとすごく気さくないいおじいちゃんって分かりました。
怖いっていってごめんなさい!
さて、集合したら靴を長靴に履き替えます。
なんでもここ数日雨が続いていて地面がぬかるんでいるからだそう。
長靴を履くだけでもなんかワクワクしていきますね。
戦跡ツアーは車に乗って出発。
走っている途中から板長さんはいろいろと説明してくれます。
道沿いにある古い朽ち果てた家。ただのボロい廃墟みたいな家です。
実はこの家は統治時代にアメリカ人が住んでいた家で、所有者がどこかへ行ってしまってわからなくなってるんだそう。
そういう事情で取り壊したくてできない状態になっているとか。
さすが戦争時代を知り尽くすガイドさんだなって関心します。
車はどんどん坂を上って行ったんですが、そのところどころ草に覆われたその奥に小さな穴が開いているのを教えてくれました。
この穴は戦争時代に作られたもので、ここから上がってくる敵を銃で打つのに使われたんだそう。
雑草に覆われたちょっとした斜面は、軍が物資を運ぶのに使った道だとか。
言われなきゃまったく分かりません。
始まったばかりなのに、えらい関心してしまいましたよ。
くねくね曲がる坂を上ると着いたのは旭平展望台。
目の前に青い海が果てしなく広がる、すごく気持ちいい展望台です。
ここにも戦争時代の爪跡が遺っていました。
展望台からちょっと左の方へ目を向けると何かの残骸。
ここから向かってくる敵を攻撃したんだそう。
この鉄の残骸が何の跡だったかは忘れてしまったんで、板長さんから直接聞いてください。
板長さんはこんな感じで歩きながらいろんな場所の説明をしてくれましたよ。
時にはこんな穴の中へ。
板長さんが中に入って行った時にはビビりました。
こん中に入るの?マジで……
中は真っ暗なんですけど。
勇気を振り絞って入りました。
ひんやり冷たい空気と、不気味な雰囲気。
入口には何かの機械の残骸。もちろんこれも戦争時代のもの。
この穴はまったく深くなくて、すぐに行き止まりに。
その奥には何かがありました。何だったかは忘れたけど……
旭平展望台はここまでで、さらに車で上の方へ移動です。
上に着いたら車を止めて、雨合羽とライト、お茶のペットボトルを受け取ります。
ここからが本当の戦跡ツアー。ジャングルの中へ入って行きますよ。
舗装された道から脇道へ。脇道って行っても細い獣道のような道なんです。
地面は雨でぬかるんで、気を抜くと滑って転んでしまいそう。
そうやってどんどんジャングルの中へと入っていきます。
そして見えてきたのがこの穴。
さっきの穴とは違って奥が全く見えません。
仮に一人で来たとしたら絶対に入りたくありませんね。
そして板長さんが地面を指さしてこう言いました。
板長さん
これはレールの跡
物資をこの場所に運ぶためにトロッコが走っていたそうです。
そのレールがこれ。
ここから各自ライトを点灯させて穴の奥へと入っていきます。
先が見えない穴は恐ろしすぎます。さっきの穴とは別格。
地面を照らすと何か陶器のようなものを発見。
茶碗?
と思っていたところ、板長さんが説明してくれました。
これは「碍子
」と呼ばれるもので、電気を絶縁するためのもの。
鉄塔や電柱などを見たら白くて丸いものがいっぱいついてるのが分かると思いますが、あれが碍子です。
あの破片は碍子が壊れて地面に落ちていたんですよ。
ちゃんとついたままの碍子も壁に発見。
この穴の中では暗号解読などいろんなことが行われており、多くの電気を使っていたんだそう。
高圧の電気を扱っていたので、こうして碍子もたくさん使われていたんですね。
さらに穴を奥へと進むといろんな物が落ちていました。
これは何かの薬品(忘れました)が入ってた瓶。
さらに奥へと進んでいきます。
そうすると別の出口へ到着。
ここにはこんなものが置いてありましたよ。
穴から出たら再びジャングルの中を歩き出します。
小笠原は蛇がいないのがいいですね。なんか安心して歩けます。
これが沖縄だったらハブに怯えながら歩かないといけません。
とは行ってもジャングルの中は結構ハードな道も多くて、急勾配の坂を上ったりと結構大変。
板長さんはさすが慣れているだけあって、軽快な足取りで先へ先へと進んでいきます。
もちろんぼくらが歩くのが遅くても、ちゃんと待っていてくれるのではぐれる心配はありません。
何もないように思うジャングルだけど、実はいろんなものが遺っているんです。
この大きな鉄製の物体は万力。そして瓶も戦争時代の瓶です。
日本軍がジャングルの中で戦っていた時、まさに作戦本部などが置かれていた場所を歩いていたんです。
今となってはただの凹んだ地面にしか見えない場所が、じつは司令官の宿舎だったとか言われなきゃ絶対にわかりませんよ。
このしっかりとした建物は発電所だったんだそう。
この小さな凹みでは兵士が何人も座ったまま寝ていただそう。
これは日本軍(陸軍)の皿や弾丸、ビールの瓶。
見やすいように集めてきたとおっしゃってました。
ジャングルの中にはこういうものが今でもいっぱい落ちてるんだそう。
そしてこれが今回のツアーの一番の目玉。
板長さんが大きな穴の中へ入っていきました。
穴は下へ下るようになっていて、降りやすいように小さな階段があったので降りやすかったかな。
階段を降りていると、目の前に見えてきたのが大きな大砲!
なんとこんなに大きな大砲が海の方へ向いて置いてあったんです。
目の前には広い海。ここに向かってくる敵を攻撃した大砲です。
目の前にはすばらしい景色が。
ジャングルの中を歩いてクタクタになってたんですが、この景色を見たらすごく癒されて疲れも吹き飛びました。
この場所も板長さんが見学しやすいように整備したんだそう。
階段を作って、鉄板を運んできてこの素晴らしい景色を見られるようにしたというからビックリです。
どこまでもパワフルなおじいちゃんですね。
素晴らしい景色を見ながら、板長さんとしばらくおしゃべりしたらジャングルの中を抜けて車を止めた場所へ。
最後は板長さんからプレゼントをいただいて、宿まで送っていただきました。
ちょっとハードだったけどおもしろかったですよ!
小笠原で戦跡ツアーに参加するなら「板長の戦跡ツアー」がおすすめです!
小笠原のおすすめは?
小笠原のおすすめをいろいろと紹介しますね。
小笠原旅行について
小笠原旅行全般についてはこちら。
【父島】板長の戦跡ツアー
戦跡ガイド一筋の板長が戦争時代の実体験なども交えながら、ジャングルの奥へ入っていろんな戦跡を案内してくれます。
【父島】Fu Rin Sanpoのナイトツアー
小笠原にしかいないオガサワラオオコウモウリや光るキノコ・グリーンぺぺなどを見るナイトツアー。
【父島】C TRIPのイルカウォッチングとシュノーケリング
小さなボートで父島やその周辺の島をまわってシュノーケリングやイルカを見ました。
風邪が強いと結構揺れて大変だけど、目の前にイルカが現れた時の感動はすごかった!
【父島】美しいビーチを堪能する
父島の美しいビーチといえば小港海岸やコペペ海岸。
2つのビーチを見下ろす絶景が最高な中山峠などは必見ですよ。
【父島】海に沈む最高の夕日が見られる「ウェザーステーション展望台」
ウェザーステーション展望台からの夕日は本当に最高でした。時期によってはクジラも見られます。
ウェザーステーション展望台と一緒に見てほしいのが「三日月山展望台」です。
ウェザーステーション展望台からは歩いて山道を歩いて行くんですが、展望台から見下ろす港や町の景色は最高!
【母島】ロース記念館で母島の暮らしを知る
ロース記念館は母島で取れる石「ロース石」や、島の暮らしについての資料が展示してある資料館。
小さい資料館だけど結構見応えありました。
【母島】鮫ヶ﨑展望台から美しい青い海を眺める
さくっと上れる鮫ヶ﨑展望台は、気軽に美しい海が楽しめる展望台。
目の前に広がる海が美しすぎてしばらく見とれてしまいました。
【母島】静沢の森遊歩道でたくさんの戦跡と絶景を見る
静沢の森遊歩道は遊歩道だけど、結構木々の生い茂った中を歩いて行く遊歩道。
途中には砲台や弾薬庫などの戦跡もたくさんありました。
遺跡好きにはたまらないと思います。
サンセットシアターではみごとな景色も楽しめますよ。
【母島】脇浜なぎさ公園は美しすぎるビーチが目の前に広がる
脇浜なぎさ公園はあまりにも美しすぎるエメラルドグリーンの海が目の前に広がる公園。
あまりにも美しすぎて時が経つのも忘れてしまうほど。
小笠原でお土産を買う
せっかく遠くまで来たのだからお土産もいっぱい買いたいですよね。
小笠原の父島でお土産を買えるお店はこちらで紹介しています。
あとはおがさわら丸の船内でも数は多くないですが買えるので、買い忘れた時にはそちらでどうぞ。